マイケル・ジャクソンの代表作の一つ 「スムーズ・クリミナル」。そのミュージックビデオの中で彼は、バックダンサーと共に、直立したままで前に傾斜するシーンがあります。自力でやるのは不可能では?と思われるこのシーンいったいどうやっているのでしょうか?
この演出は、ミュージックビデオの中ではワイヤーを使っているそうです。
実はこのシーンは彼のステージ上でのパフォーマンスでも行われていますが、ステージの場合は床と靴に仕掛けがあります。マイケルとバックダンサーは、足首を支える特殊な靴をあらかじめ履いていて、靴底にはくいを引っ掛ける溝が掘ってあります。一方で、そのシーンの直前になると床から靴底を引っ掛けるくいが出てきて、彼らはこれで足を床に固定しているのです。
次の動画ではその様子がよく分かります。まずバックダンサーの一人が爆弾を持ってきてスポットライトがそちらにあたります。その間にマイケルと他のバックダンサーは傾斜の準備をして、スポットライトがあたると同時に傾斜しています。傾斜が終わるときに、前にいるバックダンサーの一人が足がくいからうまく外れずに一瞬よろけているのが分かります。また、靴をよく見てみると何か厚ぼったいブーツの様な靴を履いているのも分かります。
実はこの仕掛けはモスクワでのコンサートで一回失敗したことがあります。そのときマイケルが前に倒れている映像がこちらです。観客に隠れてしまってかなり見ずらいですが、足の金具がはずれ、手をついて起き上がっているのが見えます。
でも何事もなかったように踊り続けているのは、さすがトップスターですね。